Q&A集
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スプレードライヤはその名が示す通り、液体を乾燥し粉体にする装置です。
液体を細かい霧状に噴霧し、熱風と効率よく接触させる事で水分を蒸発させ、短い時間で乾燥製品を得ることができます。
牛乳を噴霧すれば粉ミルク、コーヒーを噴霧すればインスタントコーヒーなど様々な液を粉にできます。
乾燥とは物質に含まれる水分を蒸発させ、乾いた状態にすることをいいます。
乾燥させることで、吸湿や固化の防止による保存性の向上や、軽量化による運搬性の向上などが見込まれます。
食品:アミノ酸、味噌、醤油、ブドウ糖、カラメル、コーヒー、粉末油脂など
医薬品:医薬品、農薬、無機薬品、酵素、抗生物質、ビタミン剤など
セラミックス:アルミナ、ジルコニア、酸化チタン、タングステンカーバイドなど
化成品:有機触媒、界面活性剤、塩化ビニール、顔料、染料など
メリットについて
1.工程の簡略化 オススメ!棚式乾燥+粉砕からスプレードライヤへ
液体原液から乾燥製品を得る場合、他の乾燥装置では乾燥、粉砕、造粒と3つの工程を経る必要があります。
スプレードライヤなら、これらを1つの工程で行なえます。
2.熱影響を受けにくい オススメ!真空冷凍乾燥からスプレードライヤへ
スプレードライヤは瞬間的に乾燥を行うため熱ストレスが少なく、食品の風味も残すことが可能です。
3.連続運転 オススメ!棚式乾燥や流動層乾燥からスプレードライヤへ
1工程で製品が得られる事から、原液の供給が続く限り、連続して製品を得ることができます。
4.製品の粒子径、嵩密度の調整が可能
運転条件の調整を行うことで、製品の粒子の大きさや水分の調整が可能です。
デメリットについて
乾燥後の熱風を排出するので、熱効率が良いとは言えませんが、廃熱回収装置を設置する事で、排出エネルギーの回収を行うことは可能です。
噴霧する液体の特性にもよりますが、球状で流動性が良い製品が得られます。
セラミックス等の無機物なら粒度が揃ったシャープで流動性のよい製品が、食品などの有機物なら、
多孔質、中空粒子の溶けやすい製品となります。
液体を噴霧する装置を「微粒化装置」と呼び、スプレードライヤでもっとも重要な部分です。
微粒化装置には大きく分けてノズル方式と回転円盤方式(ディスク方式)があります。
ディスク式は円盤を高速回転させ、遠心力により液を微粒化し、円盤の円周上から噴霧します。
加圧ノズル式は液に圧力を加えることで微粒化し、霧吹きのようにノズル先端から液を噴射します。
一般的に加圧ノズル式は比較的大きな粒子(約80μm以上)を大量に生産するのに向いており、ディスク式は
比較的小さい粒子を少~中量生産するのに向いています。
また、ディスク式は回転数を可変することにより、粒子の大きさの制御が容易に行えるため、多品種生産にも向いています。
スプレードライヤはまず大前提として液体(溶液やスラリー)でなければ乾燥できません。
液体であっても粘度が高すぎて微粒化できないものも乾燥は困難です。
油のように乾燥しない物質は、マイクロカプセルにしたり、スプレークーラーと呼ばれる冷却造粒装置を用いる事で、乾燥可能な場合があります。